長期優良住宅はいらない?取るべき?認定取得のメリット・デメリットをハウスメーカーが解説

今回は長期優良住宅についてのお話です。
優良と聞くと優良だと思います。
だって人間だもの。
メリットとデメリットを解説します。

長期優良住宅はいらない?取るべき?認定取得のメリット・デメリットをハウスメーカーが解説

こんにちは、アドバイザーの都倉です。

日本シリーズは毎試合が接戦で熱く、スマホの試合速報だけで泣きそうになるけど阪神ファンです。

最近エアコンクリーニングを築5年にして初めて業者に依頼したのですが、物凄い黒い液体が出てきました。

エアコンのお掃除機能なんて意味ないですね。

「暖める。冷やす。」

それが一番大事と忘れておりました。

 

 

普段からお客様に家づくりの本質だなんだと偉そうに言っておりますが、
付加価値ばかりに目が行っておりました。

「そのエアコン使うことで、何を得たいのか?」

これが大事だったんですね。。

 

負けないこと、投げ出さないこと、逃げ出さないこと、余分な機能は付けないこと。

買い物するときはそれが一番大事です。(ジェネレーションギャップは気にしない。)

マイホームに長期優良住宅は要る?要らない?

さて、今回はリクエストがありましたので長期優良住宅のお話をしたいと思います。

 

個人的には長期優良住宅の「認定はいらない」派の人間です。

 

なぜそう思うのか?

 

そしてどんなメリットがあり、どんなデメリットがあって、採用していいのはどんな計画の方か解説をしていこうと思いますので、最後までご覧ください!

①長期優良住宅とは?

そもそも長期優良住宅とは、「長期にわたり良好な状態で使用するための措置がその構造及び設備に講じられた優良な住宅のことです。長期優良住宅の建築および維持保全の計画を作成して所管行政庁に申請することで、基準に適合する場合には認定を受けることができます。」と国のHPに書いてあります。

つまり、日本の家は造っては壊してを繰り返すような体制から、良いものを造り、きちんと手入れして長く住む家づくりをしていきたいと考えているということが分かります。

そして、そこに対して税金を使って補助金を出したり、税金の優遇をしたりしているわけです。

②長期優良住宅のメリット

長期優良住宅と聞くと、なにやら長期で優良な住宅と思います。それはそうですよね。笑

長期優良住宅を建てるメリットは以下の通りです。

長期優良住宅取得のメリット一覧

①住宅ローン控除の限度額が4000万から5000万になる

②登録免許税が安くなる

③不動産取得税が安くなる

④固定資産税の減税措置の期間が長くなる

⑤フラット35で借り入れの際低金利で借りられる

⑥贈与税の非課税枠が増える

 

こんなところでしょうか?

 

 

それぞれ解説します。まず、

長期優良住宅のメリット①
住宅ローン控除の限度額が4000万から5000万になる。

これは当然、住宅ローンを5000万前後借りられる方にとっては大きいです。

しかし、そこそこ年収が高くないと意味がありません。

なぜなら払っている税金以上のお金は還ってこないからですね。

 

所得税を40万円以上払っていたらメリット有りです。

 

長期優良住宅のメリット②
登録免許税が安くなる。

こちらはちょこっとメリット有りです。

登録免許税と聞くとなんじゃと思われるかもしれませんが、要するに登記代がちょっと安くなります。

でも5000円~1万円くらい。笑

 

ただ、そのために長期優良住宅にするのはコスパが悪すぎます。

これはあとで後述します。

 

長期優良住宅のメリット③
不動産取得税が安くなる

これは豪邸を建てる方にしかメリットがありません。

長期優良住宅のメリット④
固定資産税の減税措置の期間が長くなる

これはあれば嬉しいですね。新築は建ててから3年間は固定資産税が半額になります。それが5年間に延びます。

だいたい固定資産税が10万とすれば、半額で5万円×2年で10万円はメリットが出ますね。

こちらも豪邸を建てられる方はもう少し恩恵があるかもしれませんね。

 

長期優良住宅のメリット⑤
フラット35で借り入れの際、低金利で借りられる

フラット35にはフラット35Sというものがあり、
その中にはSのAとSのBがあります。

35Sは優良な住宅を建てることによって金利が0.25%下がる制度です。

そして、Aはそれが10年間、Bなら5年間です。

長期を取ればAが適用できますから金利のメリットがありますね。

 

ただこれは、長期優良でなくても認定低炭素住宅やZEHなどでも取れますから、住宅会社によってはそちらの方が申請費が安いケースがあると思います。

 

長期優良住宅のメリット⑥
贈与税の非課税枠が増える

長期優良住宅を取るメリットとしては、こちらが一番大きいです。

ただ、直系尊属(お父さんやお爺さん)からの贈与が1000万円を超える場合の話です。

そしてこれに関しても、先ほどの金利と同じく質の高い家であれば長期優良住宅である必要はありません。

 

③長期優良住宅のデメリット

先ほどの説明で長期優良住宅には多くのメリットがあるように思わなかった方も多いかもしれませんが、次にデメリットも紹介していきます。

長期優良住宅取得のデメリット一覧

①建築コストが上がる(ハウスクラフトは上がりません)

②申請費用が掛かる

③長期に渡って維持管理の報告義務がある

 

長期優良住宅のデメリット①
建築コストが上がる(ハウスクラフトでは上がりません)

これは住宅会社によりますが、長期優良住宅にすることで、基礎の仕様を変える必要があったり、あれやこれやと普段の標準仕様とは違う形になることで、コストが上がる会社もあります。

オリジナル○○工法みたいなことを言っている会社は大体そうです。笑

 

長期優良住宅が普及する前は「コストを上げても長い目でみたらこれだけお得なんですよ」と言う営業トークが当時は流行っていた気がします。

 

お客様はゼロエネルギーハウスや長期優良住宅なんて聞くと、「ものすごく良いお家なんだろうな~」なんて思ってしまいます。

が、実際はそんなに難しいものではありません。

 

ローコストメーカーでも簡単にこういった家を建てることは可能です。

 

最後に言いますが大事なのはそこではないということです。

 

ただ、ハウスクラフトでは基本が長期優良住宅がベースになっています。

オリジナリティを出す前に教科書通りの施工をすることはとても大切です。

 

長期優良住宅のデメリット②
長期優良住宅の申請費用がかかる

認定住宅を取るためには国にお金を払わなければいけません。

例えば耐震等級3の家でも、お金を払って認定書を貰わない限り本当の等級3とは言えません。

 

一般的にはどこの会社でも20万~30万円前後の申請費用が掛かります。

ということは、メリットでお伝えした、節税メリットはほぼないに等しいということです。

そして最後にこれです。

 

長期優良住宅のデメリット③
長期に渡って維持管理の報告義務がある

「はい出た。めんどくさい~」

そりゃそうです。

国に長期に渡って優良住宅と認めてもらわないといけないですからね。

ここを知らない方が意外に多いのですね。

定期点検が何年目まで付いているかは会社によって違うと思いますが、大体10年だと思います。

それまでは、その点検書が代用できると思いますが、その先は自分でするの?ってなりますよね。

業者に頼んだら?
お金が掛かります。

 

では、大手住宅会社は長期優良住宅が全棟標準で付いてくる意味がわかったかもしれませんね。

 

最近60年保証などもよく目にします。

あれも同じです。

59年目に壁紙を全部無料で貼り替えてもらえるなら、そんなオイシイ話はないですね。

 

保証の前にきちんと施工、です。

④長期優良住宅だったら安心な家なのか?

世の中には1000万円以下で家が建つ会社もあれば、3000万円、それ以上かかる会社もあります。

高いから良い、安いからダメと一概には言えませんが、長期優良住宅だったら安心なのかというとそういうわけでもありません。

ローコストの長期優良住宅もあればいいお値段の長期優良住宅もあります。

 

もちろん長期優良住宅は国が基準を定め、正しく施工すればいいお家になります。

ただ、机上でいくら検討しても施工するのは現場です。

 

現場命です。

 

普段まったく長期優良住宅をやっていないのにいざ普段と違う仕様になったときに対応できるかどうかというとなかなか難しいと思います。

 

もし仮に長期優良住宅にすることで、雨漏りする家が一軒もなくなるのであれば、そんな嬉しい話はないですよね。

20万くらい安いものです。

 

ただ、そうではないのは誰しもが分かると思います。

施工と品質に本当に信頼できていれば、わざわざお金を出して長期優良認定を取る必要はないですよね。

⑤長期優良住宅のメリット・デメリットまとめ

私がお客様に長期優良住宅を勧めるときは本当にどデカい家で、税金が高くなりそうなときか、親御さんからの贈与が1000万円を超えるときくらいで、それ以外で勧めることはよっぽど頼まれることがない限りないと思います。

家づくりを考え始めると、長期優良住宅や耐震等級や、ゼロエネやC値やUA値や専門用語ばかり頭に入ってきます。

 

そしてそれらは大体他社の営業マンから刷り込まれているものです。

 

それがあれば良い家とか、強い家とか思ってしまうのがお客様ですが、
そこをなんとか一歩引いて、考えてみる目を持っていただきたいなと思います。

 

そうすれば、それに対する質問が出てきて、その解答次第ではただの営業トークなのか、本当にあなたに必要なものなのかが見えてくると思います。

 

冒頭に言いましたが、付加価値ばかりに目がいかないことですね。(by高いエアコン買った人)

 

負けないこと。投げ出さないこと。逃げ出さないこと。一歩引くこと。

売り込まれそうなときそれが一番大事~♪

大事MANブラザーズバンドでした!

 

ではまた(‘ω’)ノ関連ブログもぜひご覧ください。

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■この記事を書いた人:都倉 謙斗
三重県伊勢市出身。住宅業界に7年携わり、家づくりで多くのご家族の笑顔をつくってきた。
ハウスクラフトへ転職後、これまでの知識を活かし住宅アドバイザーとして「家から始まるワクワクするような毎日」を提案している。

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