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スタッフブログ

町屋シリーズ2【格子】

山下隼矢
2020/06/15

町屋シリーズ2【格子】

お久しぶりです!
工務部の山下です。
今回は町屋シリーズ第二弾です。
町屋のデザインといえば外壁面の木格子です。
木格子は現代建築でも注目されている分野です。
東京オリンピックの会場である、国立競技場の設計をされた隈研吾さんの設計した作品の多くに木格子(ルーバー)は用いられています。
今回は日本の伝統的なデザインである格子の格好良さと用途や見方などをお伝えします。
 

格子の構造上の種類

町屋の格子の種類には大きく分けて以下の2種類があります。
・出格子
→格子が外壁部分から飛び出た形式。格子の下部に束があり浮き出ているようなデザインである。
・平格子
→格子が外壁から飛び出ておらず、外壁に沿って一直線の形式。

格子の工夫・デザインから昔の暮らしを想像する

格子は、中から外は見えるが外から中は見えにくいため、プライバシー保護ができ、同時に、通風も確保できるため、多くの町屋に採用された建築技術です。
また格子をよく観察すると格子の隙間の間隔が広い物や、酵素の太さが違うものや、デザインが違うものがあります。
昔の格子には意味があって、格子を見るだけでその町屋がどのような用途で使われているかが判断できます。
格子の間隔が狭いものは主に住戸の居室、広いものは商店や遊郭などであることが多いです。
格子の間隔が狭いほど居室のプライバシーが守られ、広いほど通りから中の商品の陳列や待機する女性が見えるようになるためです。
格子の太さが太いものほど頑丈であるため、太いものは酒屋格子と呼ばれ酒屋を営む町屋に見られました。酒屋ではよく酒樽をぶつけたり、酔った人が誤って壊してしまうことがあったからだと言われています。
格子のデザインで職業が分かるものもあります。切子(立子の上部が一定の長さで切られているもの)の本数で、その家の職業がわかります。切子が2本で呉服屋格子、3本で糸屋(紐屋)格子、4本で織屋格子といわれています。これは、色ものを扱う商売をする中で、商売に応じて採光率の調整をするため、採光に適した構造を利用したためです。
 

まとめ

このように町屋の格子には家のデザイン性だけでなく、利便性や快適性をが考慮された日本の住居の昔ながらの工夫です。
京都に観光に行った際は格子のある町屋が沢山見られると思いますので、格子に注目して昔の暮らしを想像しながら歩くのも楽しいかもしれません。
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