「住宅購入の予算、いくらが正解?後悔しないための3つの考え方と失敗例」

「家を建てたいけど、そもそもいくらの家が買えるんだろう?」

住宅購入で最初にぶつかるのが“予算の決め方”です。
借りられる金額で考える人、月々の支払いから逆算する人、
営業さんの提案に従う人……。
でも、実はそれだけでは家づくりの満足度は上がりません。

この記事ではよくある失敗例をもとに、
【借りられる金額】【返せる金額】【自分たちが抑えるべき金額】の
3つの考え方を軸に、後悔しない予算設計の方法をわかりやすく解説します。

最後には、正確な予算を把握するための
「次に読むべき記事」もご紹介しています。
家づくりを検討中の方は、ぜひ最初にこの記事を読んでみてくださいね。

「住宅購入の予算、いくらが正解?後悔しないための3つの考え方と失敗例」

後悔しない予算の考え方

よくある予算の考え方と会社側の誘導

 

 

■ よくある予算の決め方のパターンとしては以下のようなことがあります。

 

①月々○万円くらいなら払えそうという基準。
②銀行で借りられる上限(事前審査)=予算と捉えてしまう。
③住宅展示場で見た物件の金額が基準になる。
④住宅会社に「このくらいの価格帯なら建てられますよ」と言われてそのまま信じる。
一見、どれも自然な流れのように思えますが、ここに落とし穴があります。

 

■ 住宅会社側は一般的に「建ててもらうこと」が目的

住宅会社の営業担当者の多くは、良い家を提案してくれます。

ただし、忘れてはならないのが最終目的は「家を売ること」です。

 

つまり、

 

「借入可能額いっぱいまで提案される」
「月々の支払いは家賃並みですよ」と金額の低さを強調される。
「今契約すれば○○キャンペーンが適用できます」と購入を急がせる。
といった、無理のある予算に誘導されるケースも実際にあります。

 

これは「購入ハードルを下げるための営業トーク」として行われることが多いため

予算に対して主体的な判断ができていないと、

そのまま流されてしまうケースがとても多いです。

 

では次に日本人に多い予算の組み方のお話をします。

 

 

 

日本人の思考と予算の組み方の傾向

なぜ私たちは「予算を低く見積もりがち」なのか?

 

住宅は何千万円というとても大きな買い物です。

しかもほとんどの方はローンを組んでそれを支払っていく。

 

私の親世代の方は当時住宅を購入した際のローンの金利が8%と

かなり高い水準でした。

 

そのため頭金をできるだけ多く払ってローンの金額を低くして、

尚且つ繰り上げ返済で必死に支払いをしていくという時代。

 

それもあり多くの方が抑えた金額で予算を設定する傾向があります。

 

これは一見堅実で良いように思えますが、実はその“慎重すぎる姿勢”が後悔や非効率な選択につながることもあります。

 

 

■ なぜ日本人は予算を低めに設定するのか?

以下のような心理的・文化的背景が影響しています。

 

①借金に対する強い抵抗感:「ローン=悪」という感覚が根強く、多少無理してでも現金で抑えようとする。

②見栄を張らない文化:高い家を買うことに対して「分不相応」と感じやすく、実際の生活水準より抑えめの予算を選びがち。

③家計管理に対する慎重さ:将来の不安(老後、教育費、医療費など)から、家にお金をかけすぎたくないという意識。

 

 

■ 予算を低く見積もることで起こるリスク

 

①中途半端な物件選びに妥協しがち

本来もう少し予算をかければ、立地や間取り、断熱性能などの面で

 

満足できたかもしれないのに、「安さ優先」で選んだ結果、

 

生活の快適性を損なってしまうことがあります。

 

 

 

②結局リフォームや追加工事で出費が増える。

「とりあえず最低限で…」と割り切ったつもりが、

 

住んでみると不満が出てきて、後からリフォームや家具・設備の追加購入で

 

予算オーバーするケースもよくあります。

 

 

 

③住宅ローン控除や低金利を活かしきれない

2025年現在も住宅ローンの金利は比較的低く、税制優遇(住宅ローン控除など)もあります。

 

本来、適正な借入をすれば得られるメリットも、「怖いから借りない」で逃してしまっている可能性があります。

 

もちろん「背伸びしすぎない」ことは大前提ですが、必要以上に抑えすぎることも長期的には不利になることも。

 

 

どう防ぐか

~「借りられる金額」「返せる金額」「抑えるべき金額」の三本柱~

 

 

前章でご紹介したように、住宅購入では「予算オーバー」や「返済負担の重さ」など、よくある失敗例が存在します。

 

それらを回避するためには、3つの視点で予算を組み立てることがとても重要です。

 

 

【1】借りられる金額(銀行が貸してくれる上限)

金融機関は、年収や勤務先、勤続年数などから「いくらまで貸せるか」を審査して決定します。

 

これを「借入可能額」と言いますが、これはあくまで最大限借りられる額です。

 

👉 ポイント:借入可能額=安全な予算 ではない

 

 

 

【2】返せる金額(自分たちの家計で無理なく返せる額)

住宅ローンの返済額を決めるうえで、最も大切なのは「いくら借りられるか」ではなく、

 

「自分たちが将来にわたって無理なく返し続けられる金額」です。

 

ここで非常に役立つのがライフプランの作成です。

ライフプランとは、将来の家族構成や教育費、車の買い替え、

 

旅行、老後資金など、これから予想される人生の大きな支出を時系列で見える化したものです。

 

 

ライフプランを取り入れると、こんなメリットがあります。

 

①子どもの進学にかかる費用を事前に予測できる!

②収入の変化(育休、転職、退職など)に備えられる!

③住宅ローンの返済が家計に与える影響が“未来まで”見える。

④「余裕のある月」と「支出が重なる月」の差を把握できる

たとえば、「5年後に子どもが私立中学に進学するかもしれない」

 

「10年後には車を買い替える必要がある」といった具体的な支出が見えてくると、

 

「今この金額のローンを組んでも大丈夫か?」という判断がより現実的になります。

 

 

👉 ライフプランがあると、単なる数字だった“返済額”が、

 

将来の家族の生活とリンクした“リアルな金額”に変わります。

 

この視点を持つだけで、返済に無理がないか、数年後に家計が苦しくならないか、

 

といった見通しが格段に立てやすくなります。

 

 

【3】 自分たちがどこまでで考えるか。(購入者の意思)

 

ここまで情報を集めて根拠をもって最終の購入金額を決めるのか、

 

何もわからない状態で決めるのかではその先の安心度合いはまるで違います。

 

将来のライフイベント(子どもの進学、車の買い替え、親の介護など)に備える。

不測の事態(病気、転職など)でも生活が破綻しない余力を持つ。

修繕費や設備の入れ替えも長期的に見込む。

これらを見越したうえで、「自分たちはこの金額に決めよう」と線を引くことが、

 

家づくりを楽しんでいただくためのカギになります。

 

👉 ポイント:予算には“安全マージン”を残すのが鉄則

 

 

まとめ ~3つの考え方をもとに、後悔のない家づくりを~

改めてではありますが、家づくりで失敗しないためには、

 

以下の3つの視点をしっかり持つことが非常に大切です。

 

【借りられる金額】

【返せる金額】

【自分たちの意思】

この3本柱を意識することで、営業トークや目先の金額に流されず

 

「自分たちにとって本当に納得のいく家」を建てることができるようになります。

 

住宅は高ければ良い、広ければ良いというものではありません。

 

限られた予算の中で、どこにお金をかけ、どこを抑えるかのバランスこそが、家づくりの真価です。

 

そのためには、「自分たちにとっての適正予算とは何か?」を、

 

具体的な数字で知ることが第一歩です。

 

この方法を知っていただいた上で、

 

是非あなたにとって後悔のない、

 

最高の家づくりをともにしていきましょう!!

 

 

 

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